黒く見えていることと、消えていることは別です。いま手元にある「黒塗り済み」のPDFが危険かどうかを確かめる方法と、確実に消す手順を説明します。
Word や PowerPoint、あるいは PDF に注釈を書き込めるソフトで、 隠したい部分に黒い四角を置いて保存する—— これがいちばん多い黒塗りのやり方です。そして、いちばん多い失敗でもあります。
PDF の中では、文字と図形は別々のものとして記録されています。 黒い四角を重ねても、その下の文字はそのまま残っています。 見えなくなっただけです。
残った文字は、次のどれでも簡単に取り出せます。
pdftotext のような文字抽出ツールにかける官公庁や大企業でも繰り返し起きている事故です。 「黒く見えている」ことと「消えている」ことは、まったく別のことです。
黒塗りしたつもりの PDF を開いて、ページ全体を選択(Ctrl+A / ⌘+A)してコピーし、 メモ帳などに貼り付けてください。 隠したはずの文字が出てきたら、その PDF は危険な状態です。
コマンドを使える方は pdftotext あなたのファイル.pdf - のほうが確実です。
ビューアの表示に左右されず、PDF の中に入っている文字がそのまま出ます。
文字データそのものを取り除くには、黒く塗ったあとのページを画像として作り直すのが いちばん確実です。画像には文字オブジェクトが存在しないので、 下に何かが残るということが構造上ありえません。
引き換えに、そのページの文字は検索・選択ができなくなり、ファイルは少し大きくなります。 これは避けられない取引です。この取引を隠すツールは信用しないでください。
手箱PDF は、墨消しを指定したページだけを画像に変えます。 墨消しのないページは元のまま残るので、文書全体が画像になってしまうことはありません。 解像度は 150dpi(既定)と 300dpi から選べます。
書き出したあと、上の「確かめる方法」をそのまま試してください。 黒塗りした部分の文字が取り出せなければ、消えています。
墨消しが成功していても、PDF には本文以外の情報が残ることがあります。
手箱PDF は書き出すときに PDF を組み直すため、 作成者情報・作成日時・ブックマーク・埋め込みファイルは残りません(実測で確認しています)。 注釈とフォームの値は、墨消しをかけたページからは消えますが、 墨消しをしていないページでは残ります。気になる場合はそのページも墨消し対象にしてください。
黒塗りしたい文書は、たいてい人に見せられない文書です。 それを隠すために、外部のサーバへその文書をそのまま送るというのは、順序が逆です。
手箱PDF はファイルをサーバへ送りません。 読み込み・墨消し・書き出しのすべてが、お使いのブラウザの中だけで終わります。 詳しくはオンラインのPDFツールにアップロードしてよいのかをご覧ください。